2026年コンテンツ市場、映画の劇場鑑賞が過去最高を更新!「デジタルで広げ、リアルで稼ぐ」エンタメ収益構造が鮮明に
一人あたりのコンテンツ支出額は8.1万円と高水準を維持
2026年の生活者のコンテンツへの年間平均支出金額は81,022円となり、前年からは微減したものの、過去2番目に高い水準を保っています。この結果は、熱心なファン一人ひとりの支出が市場全体を支える構造が定着していることを示しています。

一方で、コンテンツに支出する人数の推移を見ると、多くのジャンルで横ばいから微減の傾向が見られます。これは、レコメンド機能によって興味のあるコンテンツに絞られやすくなったことや、無料で楽しめるコンテンツが増えたことが要因として考えられます。

映画市場が大きく伸長!「デジタルで広げ、リアルで稼ぐ」ビジネスモデルが確立
ジャンル別の推定市場規模では、「音楽」が7,036億円で最も高い結果となりました。特に注目すべきは「映画」ジャンルの伸長で、前年比+1.9%を記録し、劇場鑑賞などのリアルイベントへの支出額が2021年のコロナ禍以降で最高額を更新しました。『国宝』や『鬼滅の刃』シリーズといったヒット作が興行収入を牽引した背景と連動しています。

また、スマートフォンやPC等を通じたデジタルコンテンツ市場での支出額も順調に伸びており、特に「音楽」「映画」「マンガ・ライトノベル」「アニメ・特撮」などのジャンルで2019年から堅調な伸びが見られます。

このことから、デジタル配信やSNSで日常的にコンテンツに触れ、劇場やライブ、展覧会といったプレミアムなリアルイベントやグッズに支出するという、「デジタルとリアルを掛け合わせたハイブリッドな収益構造」が確立され始めていることがうかがえます。
「リーチ力・支出喚起力」ランキング:『鬼滅の刃』がリーチ力6年連続首位、『Snow Man』が支出喚起力トップに
多くの生活者に接触する力を示す「リーチ力」と、ファンに支出を促す力を示す「支出喚起力」の2026年ランキングでは、以下のような特徴的な傾向が見られました。

「リーチ力」では、『鬼滅の刃』が1,048万人を記録し、6年連続で1位を獲得しました。アニメシリーズ劇場版の公開が利用層と支出層を大きく増やし、推定市場規模は277億円に達しています。また、実写映画が話題となった『国宝』が18位に初ランクインしています。
「支出喚起力」では、『Snow Man』が460億円で首位に輝きました。また、6位には『Mrs. GREEN APPLE』(255億円)がランクイン。両アーティストはバラエティ、ドラマ、映画、SNS、タイアップなど多角的なメディア露出で利用層を拡大し、「リーチ力」ランキングでも『Snow Man』が9位、『Mrs. GREEN APPLE』が2位と躍進し、音楽アーティストとして初の両ランキングトップ10入りを果たしました。彼らはデビュー5周年・10周年といった節目に大型ツアーなどのリアルイベントを実施し、一人あたりの平均支出金額も大きく上昇させています。
活動終了に向けた取り組みが本格化した『嵐』は、利用層の増加とファンの熱意の高まりから一人あたりの平均支出金額が顕著に上昇し、推定市場規模340億円で前年の20位圏外から2位へ急浮上しました。
これらの動向からは、記念すべき節目を捉えた多角的な露出による「入口の拡大」と、リアル体験を中心とした「支出機会の創出」を機能的に連動させることの重要性が示されています。
調査概要
本調査は、全国15~69歳の男女10,000名を対象に、インターネット調査として2026年2月26日(木)から3月9日(月)にかけて実施されました。コンテンツファンの「興味」「利用」「支出」「ファン」という4つの行動を分類し、詳細なデータに基づいています。支出喚起力は、ファン推計人口30万人以上かつ年間支出n数=10以上のコンテンツが掲載されています。
追加分析サービスについて
コンテンツビジネスラボでは、コンテンツファンの性年代属性やライフステージ、支出金額などの詳細な情報を分析し提供する追加分析サービスも展開しています。ファンのコンテンツ利用以外の行動データと組み合わせた分析や、バブルチャートなどを用いたコンテンツ間の比較も可能です。

企業向けには、調査データやAIを活用した分析ダッシュボードの制作提供、カスタマイズ対応も行っており、コンテンツのポテンシャルと具体的な活用方法を明らかにすることで、コンテンツビジネスの活性化を支援しています。
追加分析サービスやマーケティング支援に関するお問い合わせは、コンテンツビジネスラボ担当窓口(cbl-contact@hakuhodo.co.jp)までご連絡ください。
より詳細な情報は、博報堂DYホールディングスのウェブサイトでも公開されています。




